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本記事は2026年11月1日7:16出走のbcクラシックの予想記事になります
総括
今年のブリーダーズカップはキーンランド開催。そのメインレース、BCクラシックの予想である。
一昨年3着に好走し、昨年日本馬として史上初めて本レースを制した年度代表馬フォーエバーヤングが日本馬の総大将として連覇に挑む。また、BCダートマイルを第1希望としていたテーオーパスワードは、馬群に揉まれない方が良いとして第2希望の本レースを選択したため、日本馬は2頭出走することになる。
昨年の本レースを発熱で、今年のジョッキークラブゴールドカップを膿瘍でそれぞれ回避した米年度代表馬ソブリンティが参戦し、ようやくフォーエバーヤングとソブリンティの直接対決が実現することとなった。また、ソブリンティと同じモット厩舎のナイツブリッジは、ソブリンティが本レースに参戦する場合BCダートマイルに参戦すると報じられていたが、蓋を開けてみればまさかのモット厩舎2頭出し。
史上最高レベルのメンバーが揃った昨年程ではないものの、今年も多士済済のメンバー。勝馬の傾向として、前走が米国G1で3着以内が挙げられるが、過去10年では前走トラヴァーズSが2回ある以外全てまちまちであり決まった傾向はない。本レース創設以来前年覇者は14頭が参戦しているが、過半数の8頭が馬券外で、連覇を果たしたのは00〜01年のティズナウのみと苦戦傾向。フォーエバーヤングが勝てば、史上2頭目の連覇となる。過去10年3歳から5歳いずれも勝ち馬が複数出ているものの、6歳以上は馬券内すらない(今年は6歳以上の出走はない)。ただし、今年のトラヴァーズSの時計は過去2年のフィアースネスやソブリンティと比べても劣るため、今年の3歳勢のレベルには現地でも疑問が持たれている。
過去にキーンランド開催は3度あり、2015年のアメリカンファラオが逃げ切り、2020年のオーセンティックが逃げ切り、2022年のフライトラインが2番手先行からそれぞれ勝利しており、前でレースを進められる先行力が鍵となるだろう。前評判程フォーエバーヤングとソブリンティが飛び抜けているわけではなく、有力な逃げ馬のマグニチュードが電撃引退し出走取消となった今、寧ろ先行馬のナイツブリッジを中心視すべきだ。
今回は、ナイツブリッジ、ナポレオンソロ、テーオーパスワードと逃げ又は番手で進めたいタイプの馬が7頭中3頭を占め、展開にも注目だ。
ナイツブリッジ
本命。ミスタープロスペクターS、フレッドW.フーパーSで2着を5馬身近く離し、ガルフストリームパークマイルSでは5頭立てとはいえ2着に11馬身以上の差をつけ、G3を3連勝した勢いで臨んだ初G1チャーチルダウンズSでは対抗と予想したが6着に敗れた。今思えば前哨戦のレベル云々というより若干距離が短かったのかもしれない。G1メトロポリタンHでは、トップハンデながらコースレコードに0.13秒差に迫る好時計で優勝したナイソスに4馬身差の完敗で2着。一応、昨年のBCクラシック4着でG1を3勝、2着3回のジャーナリズムや、昨年のジョッキークラブGC1着、BCクラシック8着で直近のホイットニーSでも3着に入ったアンティクエリアンに先着した。前走1800mのG3モンマスカップでは2着に10馬身以上の差をつけ完勝。さらなる1ハロン延長となる2000mのパシフィッククラシックでは、大外枠ながら逃げたフルセラーノを2番手でマークし、4角で捉え早々に突き放し6馬身以上の差をつけて圧勝。ただし、最後に若干流したとはいえ昨年のフィアースネスより0.8秒も遅い時計であり、しかも2着オリジナルシンは前走のサバーバンS、次走のグッドウッドSで凡走している。メンバーレベルも他の中距離G1に比べ低かった。そのため、マイルがベストで中距離ではやや足りない印象もあるが、そうだとしても先行力はキーンランドに合うだろう。調教の調子もよく、寧ろ同厩舎のソブリンティより期待できる可能性もある。マグニチュードが出走しなくなったことで優勝最右翼に躍り出たとみる。
フォーエバーヤング
対抗。昨年の本レース覇者。昨年はサウジC1着→ドバイWC3着→日本テレビ盃1着→本レース1着。ダートを主戦場とする馬では史上初の年度代表馬になった。日本競馬の悲願かつ凱旋門賞より難しいと言われた本レースを初めて制した歴史的名馬であり、獲得賞金は日本馬史上最高。今年はサウジCで始動すると、ナイソスとのマッチレースを制し連覇達成。着差は僅かだが、競り合って以降ゴール迄先頭を譲らず着差以上の完勝だった。前々走ドバイワールドカップは昨年唯一敗戦を喫した舞台でリベンジを期したが、マグニチュードに逃げ切りを許し1馬身差の2着。今年もドバイは鬼門となった。秋は昨年と異なり米国G1ジョッキークラブゴールドカップを前哨戦に本レースに臨む。ソブリンティ、ナイトロジェン、マネーゲームらが回避しメンバーは薄く4頭立てとなったものの、若干仕上がりきっていない印象を残しつつも2着に3馬身以上の差をつけて完勝。休み明けかつ初の米国東海岸輸送を一応クリアした。本レース連覇が期待されるものの、総論のとおり本レース連覇自体が史上1例しかなく、近10年で前走ジョッキークラブゴールドカップからの本レース勝ち馬は2019年ヴィノロッソしか出ていない。また、総論のとおり過去のキーンランド開催では逃げ先行脚質が有利な上に今回は逃げを打つ可能性のある馬が半数を占めることも逆風だ。また、矢作師は前走から6週間の米国滞在に不安を漏らしていた。実際、サウジC連覇中も、次走のドバイワールドカップは2年連続で敗れており、中東滞在で連勝できなかった前例がある。
ソブリンティ
穴。ケンタッキーダービー、ベルモントS(3馬身差勝利)、トラヴァーズS(10馬身差勝利)の3G1を制し昨年の米国年度代表馬に輝いたが、昨年の本レースは熱発で回避。今季はG2オークローンハンデでホワイトアバリオに差し切られ2着となると、スティーブンフォスターSでは2着バエザからも4馬身差の3着に敗れるも、7頭立てながらメンバーの揃ったホイットニーSでは5馬身近い差で勝利。スティーブンフォスターSで先着を許したバエザ、マグニチュードらを後方から差し切って下した。しかし、フォーエバーヤングとの初対決が期待されたジョッキークラブゴールドカップでは左後肢の膿のために2週間追切ができずレースも回避、本レースに直行することとなった。ジョッキークラブゴールドカップの当週には調教に復帰したものの、本レースに向けた2週前追切、1週前追切の調子は上がらず。最終追切でようやく調子が上がってきたため急仕上げ感は否めない。
総論で述べたナイツブリッジとの2頭出しは、ナイツブリッジが先行し本馬が差すパターンを期待しているようにも思われるが、ナイツブリッジも本レースの優勝候補であり自身の勝負を捨てさせて完全なペースメーカー扱いにするわけでもないだろうから、総論の通り過去のキーンランド開催の逃げ先行優位を覆すことは困難と思う。過去にキーンランド出走経験もない。
ザプーマ
大穴。リステッドのサムエフデービスSではレネゲイドの3着に敗れたが、G2タンパベイダービーではファーザーアドゥを下した。フロリダダービーでは外を回しながら早めに抜け出したがコマンドメントに捕まり2着。ケンタッキーダービーの際は高く評価していたが直前で出走取消。その後、ハスケルS4着、トラヴァーズS4着で連続してナポレオンソロらに先着を許し、前走ペンシルベニアダービーでは後方待機で3角から捲って進出し2着ファーザーアドゥに半馬身差をつけてG1初勝利を挙げた。ただし、本馬は2着ファーザーアドゥより斤量が1 kg軽かったことに留意する必要がある。総論の通り今年の3歳勢のレベルには現地でも疑問が持たれている上、近10年前走ペンシルベニアダービーからの本レース連対はなく3着2度が最高。しかも、今年のペンシルベニアダービーはケンタッキーダービー上位勢の参戦がなく、顕著な新勢力の台頭もなかった。いつも大外を回しておりロスが大きい馬だが、経済的なコース取りができるようであれば走力的には面白いものがあり、実際、本レースに向けた追切では5ハロンの一番時計を出す等好調である。
ナポレオンソロ
消し。ケンタッキーダービーには出走できずも、プリークネスSでG1初勝利を挙げ、その後もハスケルS2着、トラヴァーズS2着と世代限定G1で好走。ハスケルSでは1着ベイビーヴィーノより1.5kg斤量が重かったものの、逃げ粘り直前で最後まで競り合い2着、トラヴァーズSでも逃げて2着に残したもので、それぞれのレース内では強さを見せた2着ではあるものの、今年の3歳勢の世代レベルに疑問が呈されているのはザプーマの項でも述べたとおり。プリークネスSの時のように前に1頭置いて番手で追いかける形が理想だが、総論の通りこれだけ逃げそうな馬が集まると、狙い通りの位置を取れるかは運任せな感は否めないし、本レースのようなハイレベルなメンバー内での同型同士の対決ではパシフィッククラシックのフォージドスティールやジョッキークラブゴールドカップのフィリアスフォッグのように沈んでしまうのではという懸念がある。
ゴールデンテンポ
消し。G3ルコントS1着も、G2リズンスターSではパラディンとチップホンチョから5馬身半も離された3着。続くルイジアナダービーでも追い込んで来るが1馬身及ばず3着。ケンタッキーダービーの際は、追走力に課題があり、最後に迫ってくるが届かない競馬を繰り返しており、19番枠も相まって相当展開が向かないと厳しいだろうと予想したが、見事な追込で1着。続くベルモントSでは大外9番枠かつ出遅れながらも1着。3歳2冠となった。しかし、前走トラヴァーズSではインを回り経済的なコース取りができていたにも関わらず、追い上げるもラスト伸びずに3着。今年の3歳勢のレベルに疑問が持たれていることに加え、ここまでの極端な追込脚質は過去のキーンランド開催の逃げ先行優位に照らして厳しいと思われる。
テーオーパスワード
消し。1800m以上のレースで結果が出ず、マイルを軸に走り始めると、近3走のオアシスS2着、アハルテケS1着、エルムS3着。オアシスSでは後の東海S3着ドンインザムードの2着であり、アハルテケSでは4馬身差の1着となった内容からは強さを感じる一方で、エルムS1着、2着のルクソールカフェ、ペリエールはそれぞれ南部杯6着、5着とjpn1で苦戦。
戦績からは中距離よりマイルがよいはずだが、砂を被るのが苦手な馬で、陣営は馬群に揉まれる心配から第一希望のBCダートマイルではなく少頭数の本レースを選択。しかし、最内枠を引いたことで結局揉まれやすい枠に。高柳大調教師は「一番入ってほしくない枠に入っちゃった…」とのことである。そもそも、本レースでは逃げそうな馬が本馬以外に3頭おり、砂を被らないことは至難の業だろう。3歳時にはケンタッキーダービー5着があるため、日本以上に米国の砂が合っている可能性もあり、当時の鞍上木村和が騎乗するが、健闘したとしても馬券内は厳しいとみる。
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